お金

#7 注射代は50万!約10日の排卵誘発剤がこんな価格なんて…

こんにちは。アメリカ在住のアラフォー「りんりん」です。

実は、今、アメリカで不妊治療を受けています。

まさか自分が不妊治療をうけることになるとは思っていませんでしたが、紆余曲折を経て、今は大金をつぎ込みながら不妊治療を受けています。

ここでは、私と同じように不妊治療を海外で受けようと思っている人向けに、リアルタイムで私の不妊治療の様子を紹介していきたいと思います。

本日はアメリカでの自己注射の注文・価格について紹介します。

りんりん

アメリカのとんでもなく高い薬代にビビりました…

排卵誘発剤の価格は薬局によって異なる!

不妊治療では、治療のタイミングを待つ間に色々としておくことがあります。そのひとつが、薬の注文

よくわからない薬剤のリストを渡されて、自己注射の注射を購入するように促されました。

購入する薬局を教えてくれれば、病院から直接薬局に処方箋を送る、薬局で購入すればよいとのこと。

ここでの曲者は、薬局によって代金が微妙に違うこと。

そして、その薬局選びを、患者である自身が複数の薬局から見積もりをとって行う必要があります。いや〜、面倒くさい!

さすがアメリカというべきか、くすりの購入ひとつとっても、面倒くさい&手間がかかります。ここでは、私の奮闘ぶりをあわせて紹介させてください。

病院から指示があった注射のリストが意味不明

まず、何を買えば良いのかを理解するところから、苦労しました。

看護婦とはメールを使ってやりとりしていたのですが、薬の種類・量を教えてくださいとお願いしているのに、返ってきたのはこの内容。

慣れていたらわかるのでしょうが、これが初めての購入だった私には、全くの意味不明でした。

病院から指定があった排卵誘発剤のリスト
+ Leuprolide acetate 1 mg/0.2mL
+ 11 doses of Menopur 150 units subcutaneous (22 vials)
+ Follistim or Gonal F 300 units each night x 11 doses
+ HCG 10K subcutaneous
+ syringes and needles.
+ Somatropin 5.8mg Recon Soln *2021年11月採卵時のみ

ちなみに、11 dosesは11回分という意味をさしています。

まず一番上のMenopur(メノピュア)ですが、11 dosesや22 vials と書かれていて、一体どちらが正しいのかがわかりません…

フォリスチムとゴナールエフは、どちらでもよくて11回分ってことだろうと理解しました。

HCGという薬は回数が書かれていないので、意味不明。1個で良いのか、他と同じように複数回分が必要なのか…。

よくわからないと伝えると、次に下記のようなメッセージが返ってきました。

You are correct on the quantity for Menopur and Gonal F. Pregnyl (which can be substituted for by Novorel or generic HCG) is a one time use kit. A single vial of 10,000 international units and a vial of diluent. Needles and syringes are complimentary.

この文面だと私がメノピュアやゴナールエフの量を理解しているようですが、全く理解していませんでした。

そもそも11回分なのか、22回分なのかで混乱中だったし…。

そして、プレグニルはNovorelやHCGで代用可能&1回分でOKということがわかりました。

さらに、最後の文章はもう不明。意味がわかりません…。

こんな専門的な内容はいいから、わかりやすく表で教えてくれればそれをそのまま買うし、もしくは薬局に送る予定の処方箋をそのままくれれば、それをそのまま薬局に見せるのにって思っていたけど、メールのやりとりでは拉致があかず、結局電話をして確認しました。

結局、必要だったのは全部で4種類。

下記の注射を購入するようにとのことでした。

1. リュープリン(朝:20ml、夜:20ml)x 22回分
2. メノピュア(夜:150IU)x 11回分 
3. フォリスチムもしくはゴナールエフ(朝:300IU)x 11回分
4. プレグニル x 1回分
5. ソマトロピン(5.8mgx5本) ※2021年11月の採卵時のみ利用

今となっては、最初のナースのリストも意味がわからないでもないですが、やっぱり不親切なリストだなって今でも思います。

はい、これがアメリカです…(涙)

不妊治療の注射発注に使えるサンフランシスコ郊外の薬局リスト

看護婦と話す中で、どうも自己注射系の薬は、そのあたりの薬局(例えばCVS)などでは買えないということがわかりました。

どの薬局に聞いたら良いかわからなかったので、ナースにみんなどこで買っているのかと聞いてみて薬局の情報を入手しました。

※カリフォルニア州周辺の情報になります。ただし、発送もしてくれるはず。

カリフォルニア州北部の妊活用の薬局

+ MDR
Alto(ラスベガスの薬局)
+ Community Pharmacy「Walgreens Community Pharmacy」(サンフランシスコ郊外・パロアルトにある薬局)
+ CVS

MDR

カリフォルニア州ロサンゼルスにある薬局。見積もりや注文は電話でのやりとりになるのがネック。早くWebサイトを作って!しかし、対応は良い。支払いさえ完了すれば、Fedexなどを使ってすぐに発送してくれる。

住所:17071 Ventura Blvd #100, Encino, CA 91316
電話番号:+18005153784
公式サイト:http://www.mdrusa.com/

Alto

カリフォルニア州サンフランシスコにある薬局。

薬剤を注文すると、なぜかキャラメルがついてくる(笑)

コミュニケーションは発注は基本Webサイトにログインしてチャットが可能。私のような英語が自信がない人には嬉しい。対応もめっちゃ良い。質問に対してもすぐに返事が返ってくるし、注射器用のゴミ箱が足りないとお願いしたときには、無料の支給でかつすぐにゴミ箱だけを送ってくれた。配送だけがFedexやUSPSではなく、なにか違うベンダーを使っている模様。しかし、配達時間が事前に確認できるのですごく便利。Fedexよりもずっと対応がよかった。

また、私は支払いを2枚のクレジットカードに分けたいという特殊なリクエストがあったので、支払いは電話をかけて行ったけど、本当に感じよく対応してくれて、一番ストレスがなかった。

文句なしにオススメ。

住所:1400 Tennessee St Unit 2, San Francisco, CA 94107
電話番号:+18008745881
公式サイト:https://www.alto.com/

Community Pharmacy「Walgreens Community Pharmacy」

カリフォルニア州パロアルトにある薬局。スタンフォード大学のすぐ近く。

注文や支払いは全て電話。病院から発注書が薬局に届くと、すぐに電話がかかってきて、支払いを迫られ、いつ取りに来るかと聞かれる少しせっかちな薬局。

店員の対応は電話口では少し悪い。しかし、窓口の人たちは対応は比較的良い。

休日など急な受け取りでも対応してくれるので本当に助けられた。

注射器のゴミ箱などがいちいち有料なのが少し気になる。

住所:217 Alma St Suite 200, Palo Alto, CA 94301
電話番号:+16503263876
公式サイト:https://www.walgreens.com/locator/walgreens-217+alma+st-palo+alto-ca-94301/id=21141

CVS

保険を使う場合はCVSを使うことになるとの病院からのアドバイスがあり、CVSに見積もりを依頼。

しかし、電話での対応は最悪。見積もりを依頼するも放置されていて、数日後にフォローアップしたけれども、私が外国人で英語が通じないことにイライラしたのか電話が途中で切られてしまった。

保険を使う必要がないのであれば、2度とコミュニケーションしたくない薬局。

電話での会話必須!妊活薬局への見積りを依頼

2020年11月当時、リュープリンはMDRだけの取り扱いだったので決まり。

実は、リュープリンは3月に注文しており、薬剤が賞味期限切れになっての再注文だったので比較的簡単に終了。

コロナという不可抗力だったし、無料交換とか割引とかしてもらえないのかなって聞いてみましたが、ダメって断られました。

比較的感じがいい薬局だったけど、割引とか交渉した際にはあまり感じは良くなかったな…。

MDRという薬局でのルプロンの価格はこちら。

リュープリン $199

リュープリン以外の薬剤に関して、AltoとCommunity Pharmacyに見積もりをお願いしました。

どちらも、メールでのやり取りは返信が来ないか、メールアドレスが公開されていないので、仕方なく電話することに…。

こんな複雑な見積もりは至難のワザすぎる…ってことで、アメリカ在住20年の夫に電話をお願いしました。

先方も慣れているようで、見積もり(Estimate)くださいってお願いしたら、これはいくら、いくら、という具合で手早く教えてくれました。

合計50万以上!アメリカの排卵誘発剤の見積もり結果

私が住んでいるシリコンバレーエリアの見積もり結果はこちら。

2021年11月の採卵時にはソマトロピンという薬剤を追加したので、その価格情報も追記しました。

近所のCommunity Pharmacy「Walgreens Community Pharmacy」。看護婦からはCommunity Pharmacyが最安だよと言われていました。

メノピュア $1933.80
フォリスチム $3385.80
プレグニル $101.09
ソマトロピン $1845

ラスベガスにある薬局「Alto」。電話での感じも良かった薬局。

メノピュア $1848
フォリスチム $8594(ゴナールエフの場合は$3740)
プレグニル $160
ソマトロピン (取扱なし)

見積もりのときに混乱したのが、フォリスチムにアルファとかベータといった種類があり、どちらを選んだら良いかわからなかったこと…。

言われるがままに価格を教えてもらいました。

そして、価格にすると数10ドルですが、上の価格の他に注射器やらの備品が別料金として支払いました。

もはや、数千ドルの薬価なので10ドルや20ドルは誤差に見えてきてしまいます…。

注射器やアルコール消毒、注射器の専用ゴミ箱は見積もりの中に入っているか、無料としてついてきます。

上の見積もり結果を見てもらうとわかりますが、値段はほぼ同じレベルです。それでも100ドルとか50ドルの単位では違いがあります。

Altoのフォリスチムだけが異常に高かったのは、理由がわかりません…。

りんりん

正直、面倒くさい方は、まとめて発注してもいいと思います。

高価な買い物なので、100ドルでも安いところで買いたいという方は、複数で見積もりがオススメです。

ちなみに、保険が適用できる場合があるようですが、私の場合は保険は適用できませんでした(涙)。

私は、メノピュアはAlto。フォリスチムとプレグニルはCommunity Pharmacyで発注することにしました。

恐ろしいですが、参考までに1回分の薬剤の料金も計算してみました。

すごい価格の薬を毎日うっているとショックです。特にフォリスチム…。

アメリカの排卵誘発剤の価格(保険適用なし)

ルプロン・1回分 $9.05
メノピュア・1回分 $168.00
フォリスチム・1回分 $307.80
プレグニル・1回分 $101.09
ソマトロピン・1回分 $184.5

排卵誘発剤の発注と受け取り。受け取ったらすぐに冷蔵庫!

発注する薬局を決めたら、不妊治療の病院に伝えて、薬局へ処方箋を送ってもらいます。

処方箋を送ると、すぐに薬局から連絡があり、支払いをどうする、どこに発送するということを聞かれました。

なお、どの薬局もクレジットカード払いOKでした。お得に支払うには、FSAやHSAの利用がオススメです。

りんりん

これを機会にサインアップボーナスがもらえるクレジットカード(例えばChase Saphire)を新しく作っておくことがオススメです。

支払い後は、すぐにFedexなどで発送。

在庫があれば、当日や翌日には発送してもらえるようです。どの薬局も送料無料でした。

私の場合はどの薬も在庫があったので、すぐに入手することができました。

受け取り後で注意すべきことがひとつ。

薬の種類によっては、すぐに冷蔵庫に格納しなければいけません

到着したらすぐに数を確認して、すぐに冷蔵庫に入れてください。

これを間違えると、気づいたときには有効期限を過ぎて使えなくなっていたという悲惨なことになります。

さらに、自己注射剤(特にフォリスチム)は冷蔵庫で場所をとるので、冷蔵庫を0.5段くらい空にしておくことをオススメします。

これらの薬はすぐに使えば問題ないですが、薬によっては賞味期限が短いものがあるので、実際に注射をうつ2−3週間前に注文するのが良いと思います。

まとめ|アメリカの薬の購入は見積もり必須!薬局ごとに値段が違う

アメリカの自己注射の購入は自分で見積もりを行う必要があります。

薬局によっては100ドルくらいの価格差があるので、少しでも安く購入したい方は複数の薬局から見積もりをとって、それぞれ安い薬局に発注することをオススメします。

薬の購入だけでもひと苦労ですね。