本記事では着床の窓を調べるERA検査を実際に体験した感想、価格、スケジュールなど、ERA検査を行う前に知っておきたいことをまとめました。これからERA検査をする方の参考になると嬉しいです。
着床の窓を調べるERA検査
ERA検査を行っているIgenomix社はこのように説明しています。要は、いつ胚を移植するといいかをベストな日を探るために、子宮内膜のサンプルをとって行う遺伝子検査です。ERAは、Endometrial Receptivity Analysisの略のようです。
ERA is short for Endometrial Receptivity Analysis. It is a genetic test performed on a very small sample of a woman’s endometrial lining to determine which day would be the best day to transfer the embryo during an IVF cycle.
https://www.igenomix.com/blog/fertility-challenges/what-is-an-era-test-and-how-it-can-help-you/
念の為、日本の病院のサイトの説明を掲載しておきます。
ERA検査は、体外受精において良好な受精卵を複数回移植しても妊娠に至らない方へ行う検査です。
亀田IVFクリニック幕張サイト
子宮内膜着床能とは、子宮内膜が受精卵を受け入れる状態のことを指し、受精卵が着床できる子宮内膜の受容可能な時期を「着床の窓: WOI」( window of implantation )と呼んでいます。
原因不明の反復着床不成功例ではこの「着床の窓」が最適な時期ではないことがあり、ERA検査では移植当日の子宮内膜が着床可能な状態にあるかどうかを遺伝子レベルで調べることができます。
最適な移植の日を明らかにすることで着床の可能性を高める目的で行います。
ERA検査は世界70カ国、1500を越えるクリニックで実施されており、ERA検査を受けられた患者様の30%近くが、「着床の窓」のタイミングがずれていたという結果が分かってきています。
ビデオでの説明はこちら。
ERA検査の必要性はあった
正直安くはないERA検査。先生から説明を聞いたときに、やる必要があるのかなと思っていました。ただし、着床の窓がずれていたことによって着床ができなかったりすると、移植費用も時間も無駄にしてしまいます。
私は専門医の先生との面談で、私の場合は遺伝子異常がない胚盤胞が少ないので、ERA検査をすすめたいとのアドバイスがあったので、お金で解決できるならとERA検査を決断しました。
実際に胚盤胞移植の際には、12時間後に移植を行い、惜しくも妊娠判定には至らなかったもののHCGが5を超えており、着床はしていたようだったので、ERA検査はやっておいてよかったと思います。
合計6回通院!ERA検査のスケジュール

私の場合はERA検査のために、生理1周期を丸々使いました。生理開始後の5日目に初病院、そこからは合計5回、超音波検査やERA検査のために病院に通いました。
●がついているのが、実際に病院に通った日になります。
- 生理開始(1日目) 病院に電話連絡
- 生理5日目 最初の超音波検査、ベビーアスピリン(81mg)を摂取開始 ●
- 生理9日目 子宮内膜の厚さを測定する超音波検査2回目 ●
- 生理10日目 排卵検査薬でテスト開始
- 生理11日目 超音波検査3回目、排卵検査薬でピーク、エストロゲン膣錠を摂取開始 ●
- 生理12日目 超音波検査4回目 ●
- 生理12日目 HCG注射
- 生理15日目 エストロゲンの膣錠終了
- 生理16日目 プロゲステロン(100mg)の膣錠を1日2回開始
- 生理19日目 ERA検査用の検体摂取 ●
ERA検査の体験談

実際にERA検査を体験してみて、何より病院に通う回数が多い!と感じました。排卵のタイミングを知るために、生理5日目から2−3日毎に病院に通うのは、正直仕事をしているとスケジュール調整が大変で、ストレスがたまりました。ERA検査に向けた超音波検査の体験談は↓。

排卵のタイミングさえ超えてしまえば、あとは楽勝ですよ。ERA検査の当日は、移植と同じく尿を膀胱に溜めておかねければいけない点だけが要注意ですが、あとは特につらくはありませんでした。
詳しい
ERA検査は鈍い痛みがあった
ERA検査中は私は痛みを感じました。そこまでの痛さではないものの、生理痛のような鈍い痛みがありました。ただ、その痛みも10秒程度。採卵のときにあんなに大量の注射をうった痛みからすると、まだまだこれぐらいなら痛み止めを飲まなくても我慢できます。
詳しくは↓のブログで、実際のERA検査の時の様子と痛みについて紹介しています。

ERA検査の結果

結果は上のようなレポートが返ってきました。私の結果はEarly Receptive。私の着床の窓は12時間後とのことで、移植を行う際には12時間後に行うようにと書かれていました。正直、このレポートを見ても、素人の私には全く意味がわかりませんが、先生たちがわかっていればいいので、あまり内容を理解できなくても気にはしませんでした。
詳しいERA検査の結果はこちら。

ERA検査の費用は約47万円(保険なしの場合)

ERA検査にかかった費用は、約4500ドル。これは保険適用なしの場合です。個人差があると思いますが、私の場合は多少の保険適用があり、自腹は1500ドル程度でした。

その他、薬代としてかかったのが合計150ドル程度。HCG注射に107ドル、プロゲステロンの膣錠(60回分)は35ドル、エストラジオールの膣錠で8ドル前後でした。
ERA検査後の生理は少し量が多め
ERA検査後の生理は、ERA検査の日から1週間後にやってきました。
子宮内膜を厚くしているので大変なのかなと思っていたら、量は多めでしたが痛みもそこまでなかったし、心配するほどひどくはありませんでした。
まとめ|胚盤胞の数が限られるならオススメしたい!ERA検査
流産は精神的にも肉体的にもきついです。流産を避けるためにも、ERA検査は必要な検査だと個人的には思いますし、ERA検査を実際に行ってよかったと思いました。
もし、ERA検査を実施しようか迷っていて、胚盤胞の数に限りがあるのであれば、私はERA検査をオススメします。