不妊治療の体験談

私が不妊治療中に飲んでいた漢方薬

不妊治療をアメリカで行ったのですが、病院での不妊治療とあわせて、週に1回の頻度で鍼灸に通っていました。そこで処方していただいていたのが漢方薬。卵子の質の低下が不妊の原因だと医師から言われていたので、少しでも身体の状態をよくできないかと思って飲んでいたのが漢方薬です。実際に飲んでみて、卵子の質はわかりませんが、身体の調子が良くなったので、漢方薬の効果は少なからずあったのではと思っています。本記事では、実際に不妊治療期間中に飲んでいた漢方薬について紹介していきます。

採卵まで:八味地黄丸

採卵まで飲んでいたのがこの漢方薬。腎を強化するとの説明でした。水を大量に飲むため頻尿気味だったのですが、実際にこの漢方薬を飲んでから、この頻尿が劇的に改善されました。卵子の質の向上・低下の阻止に働いたかは正直わかりませんが、2ヶ月飲んだ後に行った44歳の採卵では、9個の採卵で、7個が成熟卵。3個の胚盤胞を獲得。遺伝子検査(PGD)の結果、遺伝子正常の受精卵を1個獲得することができました。

他の専門医院のサイトでも、採卵周期にあわせた八味地黄丸の服用について紹介されていました。

加齢に伴う卵巣機能の低下に対して八味地黄丸を用い、妊娠に至った難治性不妊50症例の検討では、八味地黄丸を治療周期前もしくは治療周期から内服開始し、妊娠判明まで連日内服したところ、内服後にFSH(卵胞刺激ホルモン)、回収卵子数、受精卵数の有意な増加が認められました。

https://www.qlife-kampo.jp/study/prescription/story10694.html

移植まで:当帰芍薬散

採卵後から移植まで4ヶ月ほど飲んでいたのが当帰芍薬散。当帰芍薬散は不妊治療では有名な漢方薬のひとつなので、飲んでいらっしゃる方も多いと思います。私は、当帰芍薬散は移植周期に飲んでいました。

胚盤胞の移植後は、念の為不妊治療のクリニックに確認したところ、漢方薬は飲まなくていいと指示をうけたので、飲むのをストップしていました。おそらく漢方薬がよくわからないので、よくわからないものは飲まないでということだったと思います。

番外編:資生丸

漢方薬の本場「台湾」を旅行した際に購入した高級な漢方薬が「資生丸」。台湾の漢方専門店で購入しました。朝と晩に20粒ずつ飲むのですが、1ヶ月で450台湾ドル(約14000円)。高い…。最低2ヶ月は飲まないと効果がでないとのことで、目玉が飛び出るぐらいの高い価格に驚きつつ、仕方ないので2ヶ月分だけ購入しました。飲みやすいので苦ではなかったです。ただ、このときは不妊治療をはじめておらず、42歳で自然妊娠の夢を見ていた時期で、残念ながらこの漢方薬を飲んでいる間に妊娠に至ることはできませんでした。ただ、タイミングがあえばこの漢方薬を不妊治療クリニックでの治療と合わせて試してもよかったとは思います。

資生丸の詳しい体験記事はこちら

漢方薬の飲み方

私も勘違いしていたのですが、鍼灸院の先生によると空腹のときに飲んでくださいと言われました。

このアドバイスを頂くまでは、食後などに飲んでいたので、その効果を存分に使えていなかったのではと反省しています。最近は、私は朝起きてすぐや食前などに、漢方薬を飲むようにしています。

まとめ

正直、アメリカの病院では漢方薬はまだよくわからないものと認識されており、不妊治療のクリニックで尋ねると「飲まなくていい」と言われることが多かったです。でも、アメリカにも一定数の鍼灸院や漢方薬のお店があり、アジア系の人たちは漢方薬を利用しています。また、日本では漢方薬を勧めている不妊治療クリニックも多いです。正直、どちらが正しいかはわかりません。私は、医師から「もう卵子提供か養子をもらうしかない」と宣告され、切羽詰まった状況だったので、効果があると言われるものは全て試したいという思いでしたので、不妊治療の病院がなんと言おうと漢方薬を服用していました。少なくとも生理痛や頻尿などは改善されたので漢方薬は私の身体には効果はあったと思います。