不妊治療の体験談

本当に最後!ホルモン補充を使った胚移植体験談

3回目の正直でやっとやっと獲得した遺伝子1個!正常な遺伝子の卵子がとれる確率は数%。私にはもう奇跡の胚盤胞としか思えません。

実は、この胚盤胞のもととなる卵子が採れたときは、父が亡くなり、日本とアメリカを行ったり来たりしているところで、丁度父の葬儀後に先生から連絡がかかってきて、PGDで検査をしたら4BBが1個だけ正常なものがあったと連絡を受けた、ある意味、想いがつまった胚盤胞なのです。

今まで、自然周期で2回の胚盤胞移植を行ってきましたが、化学流産と陰性、と結果が芳しくなかった。ということで、今回はホルモン補充を使っての移植に挑戦することになりました。

ホルモン補充を使った胚盤胞移植のスケジュール

ホルモン補充の移植の前にERA検査を行ったので、ERA検査直後からリュープリンを打ち続け生理を起こすことなく、ホルモン補充を行いながらの胚盤胞移植周期に突入しました。ホルモン補充による移植とのことで、薬剤の量も気になりましたが、どれくらいの頻度で病院に行かなければいけないのかなと気になっていましたが、なんと通院回数は、移植日をふくめて2回だけ。他の病院では5回も6回も通ったのに、たったの2回。仕事との調整も楽で精神的にもストレスフリーで通院を行うことができました。

  • ERA直後から約3週間、リュープリンを1日1回打ち続ける
  • 8月17日(移植の13日前) エストラジオールのパッチを開始。
  • 8月19日(移植の15日前)ERA検査で炎症が見つかったので、抗菌剤を摂取開始(1日2回)
  • 8月25日(移植の5日前)検診、子宮内膜が12ミリに達していることを確認、プロゲステロンオイルを注射
  • 8月26日(移植の4日前)プロゲステロンオイルを注射
  • 8月27日(移植の3日前) プロゲステロンの膣錠を開始
  • 8月29日(移植の1日前)抗菌剤を終了
  • 8月30日 移植
  • 9月8日 妊娠判定

ホルモン補充を使った胚盤胞移植の料金

病院での診察を含めた費用は5,000ドル。

薬剤は、近所のいくつかの薬局に見積もりをとって最も安い価格を提示したところから購入。特に、最も高いリュープリンは、薬局によって半額だったので本当に相見積もりは必須です。面倒くさいですが。

下記が、見積もり価格ですが、日によって変わるとのことなので、もしかしたらすでに変わっている場合があります。すべて、保険なしの価格。

薬剤名分量Alto PharmacyWalgreens
リュープリン$598$277.30(クーポン適用)
プロゲステロン膣錠60カプセル$150$432.54
プロゲステロンオイル$50$42.50
エストラジオールパッチ30パッチ$224$291.96

保険が適用できれば、一部の薬剤は割引になります。私の保険は、注射以外には保険適用できたので、かなり助かりました。

実際に私の保険を適用して支払った金額はこちら。

購入先販売価格保険適用後の販売価格
リュープリンWalgreens$277.30(クーポン適用)$277.30
プロゲステロン膣錠60カプセルAlto$150$150
プロゲステロンオイル50mgWalgreens$42.50$0
エストラジオールパッチ30パッチAlto$224$0

ホルモン剤を投与する期間が長ければ長いほど、追加で購入する必要があるのでその分コストがかさんできます。私の場合は、リュープリンとエストロゲンパッチを追加発注しました。

ホルモン補充を使った胚盤胞移植に使った薬剤

  • リュープリン:最も高い薬剤。毎晩、同じ時刻に10 IUを糖尿病患者用の注射器でお腹に注射しました。
  • プロゲステロンの膣錠:1日2回、膣に挿入するタイプの膣錠。挿入したら、時間がたつと出てくるので、おりものシートが必須
  • プロゲステロンのオイル:移植直前から週に2回の頻度で、お尻に注射しました。針が太くて少しびっくりしますが、見た目ほど痛くないです。ただ、うった後がオイルがお尻に塊となって残るので少しだけ辛いです。
  • エストラジオールのパッチ:お腹に2枚ずつ貼っていくタイプ。2日に1回取り替えるのですが、最初は取った後が痒くなって嫌だったのですが、とるときにゆっくりとり、保湿クリームを塗るようにしてから痒みがなくなりました。

胚盤胞移植の様子

移植前の事前診察は1度だけ。実は9月7日に移植予定だったのですが、8月25日に事前診察に行ったときにはすでに子宮内膜が12ミリになっていたので、いつ移植してもいいという先生の判断で、移植日を10日ほど前倒しして8月30日に移植しましょうとのことになりました。

実は、ひどい風邪をひいていて、鼻水がすごい状態だったので、こんな体調でも大丈夫ですかと先生に聞いたら、5日もたてば風邪は治るから大丈夫という先生の言葉に勇気づけられて、移植日を8月30日に決定しました。

その日に、プロゲステロンのオイルを看護婦さんに注射してもらい、血液検査を実施。

血液検査の結果は問題ないとのことで、8月30日12時30分の移植が決定しました。

その当日までに私がしたのは、妊婦さん用のビタミン剤を飲み続けて、指定された薬剤を摂取すること。さらに、風邪をできるだけ治すこと。とにかく移植前に治すために、日本で買ってきた鼻炎用の風邪薬を飲み、うがいをして、マスクを寝るときにつけて、しっかり4日で治しました。

そして、移植当日。人生で3回目の移植です。移植は慣れたものなので、普段はあまり緊張はしないですが、やはりこれで最後という覚悟での移植。緊張しました。いつも移植には主人が付き添っていたのですが、今回は前回と違う結果になってほしいから、付き添わないというので、私一人で病院にいくことになりました。

当日は、水を10時ごろから飲み、膀胱に尿を貯めてから病院へ。病院について、15分頃待った頃に、先生が登場。今日の胚盤胞の様子などの説明を聞き、書類にサイン。

そして、胚盤胞の保存に使っていたという細い小さなチューブをもらいました。本当に小さい。こんな小さな管に入って胚盤胞は数カ月間保管されていたようです。さらに、今回、遺伝子異常だった胚盤胞は今日このまま廃棄しますと先生。なかなか、Yesと言いにくいものでしたが、遺伝子異常のものを持っていても仕方ないので、お願いしますと返事しました。

移植は、今までの中でもかなりスムーズ。膣の洗浄が終わったと思ったら、エコーがお腹のうえにあてられて、「いい具合に尿がたまっていてGood」と言われて、なにやら内膜の位置をチェックしている様子。で、気づかないうちに、胚盤胞が挿入されていました!急に「終わったよ」と言われて、「え、どこですか?」と聞いたら、ココと。上の写真のマウスがさしているのが、移植された胚盤胞です。前回までみてきた内膜の様子も違うし、胚盤胞の位置がもっと白く光るのかと思っていたけど、ぼんやりとしか光っていなかったのですが、とりあえず順調に終わってひと安心。なぜか、先生と握手をしてしまいました。

そこからすぐに、トイレで膣錠入れて、病院を後にしました。その後、予定を入れていた鍼に行く前に、ホールフーズに寄って、パイナップルをパクリ。今までは縁起をかつぐことを行っていなかったので、今回だけはと思ってパイナップルを食べてみました!

そして、鍼の先生のところで、着床鍼をしてもらいました。移植後にうったらいいという場所に鍼をおいてもらって30分。スーッと眠りに入ったのですが、1回だけ下腹部の痛みで目が覚めました。これは良い印かもと思いながら、ゆっくり休ませてみらいました。前の大学病院では鍼をやっても変わらないと言われたけど、個人的には鍼をうってもらってよかったです。

まとめ

アメリカの個人病院での胚盤胞移植経験を紹介しました。実は、これがアメリカで3度めの胚盤胞移植。今度こそはうまく行ってほしい。でも、なぜか今回は、なにか感じるところがあって、うまくいくような気がします。先生への信頼が大きいからかも。うまくいきますように(祈)